免責事項 本記事は運営者の実体験に基づくカスタムの紹介です。ラケットの重量変更は身体への負担を伴います。違和感や痛みを感じた場合はすぐに使用を中止し、専門医にご相談ください。
テニスラケットのカスタマイズと聞くと、ストリングや元グリップの交換を思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、もう一つ、ラケットの性能を微調整できる重要な方法があります。それが、ラケットに重り(ウェイト)を貼るカスタマイズです。
今回は、テニス歴15年の僕がラケットの鉛を貼る位置ごとの効果を徹底解説します。後半では、僕が実際に使用したキモニーの重りの比較レビューと最終セッティングも公開します。
1. ラケットに重りを貼る3つのメリット
重りを貼る最大の目的は、ラケットの質量(重さ)とバランスを調整し、自分のスイングを最大限に活かすことです。
- パワーとボールの重みの向上:ラケットの質量が増すことで、ボールを打ち負かしにくくなり、打ったボールに重みが増します。力強いショットを打ちたい場合に有効です。
- 安定性(面のブレ)の向上:特にオフセンターショット(芯を外したショット)を打った時のラケットの回転や面のブレを軽減し、打球の安定性が増します。
- バランスの微調整:グリップ交換などでラケットのバランスが意図せず変化した際、グリップ交換よりも微調整が効くため、より繊細なセッティングが可能になります。(僕も元グリップをレザーに変更した後の微調整に使いました。)
2. 重りを貼る位置と効果:カスタマイズガイド
ラケットに重りを貼る場所は、主に時計の針になぞらえて議論されます。どの位置に貼るかで、ラケットの特性は大きく変わります。
| 貼る位置 | 目的と効果 | ryuuukの経験から |
| 12時(ラケット先端) | 【パワー・スピン重視】 ラケットの慣性モーメントが最大化し、ボールの威力とスピン量が向上します。 | パワーとスピンは最大化しますが、ラケットの遠心力が強くなるため、振り抜きが著しく重くなり、手首や肩への負担が最も大きい位置です。 操作性の低下による無理なスイングは怪我に繋がるため、特に注意してください。 |
| 3時・9時(両サイド) | 【安定性・スウィートスポット拡大】 オフセンターショット時の横方向のブレを軽減し、スウィートスポットが拡大したように感じます。ボレーやスライスで面がブレやすい方におすすめです。 | 僕の最終セッティングです。元グリップ変更後のトップライトなバランスを維持しつつ、フレームの安定性を強化するのに最適でした。 |
| グリップエンド(0時/ハンドル下) | 【操作性・取り回し】 ラケットの重心が手元に寄り、操作性が向上します(トップライト化)。ネットプレーやサービスでの取り回しが楽になります。 | 重量を増しても操作性を最優先したい場合に有効です。アルファプラスなど、重さのある重りで一気に調整するのに向いています。 |
| 5時・7時(フレーム下部) | 【バランスの微調整】 3時・9時の安定性と操作性のバランスを取る中間的な位置です。 | 3時・9時で安定性が強すぎたが、もう少し安定感が欲しいというような、微調整の「最後の砦」として試す価値があります。 |
3. 実際に使ったキモニーの重りを比較レビュー
僕は「微調整」目的だったため、キモニーの2種類の重りを試しました。用途によって使い分けましょう。
| 製品名 | 特徴 | 適している使い方 |
| リードテープスリム KBN 263 | 6mm幅、10cmあたり1.5gの薄いテープ状の鉛。好みの長さにカット可能。 | 微調整に最適。特に3時・9時に少量ずつ重さを調整したい、初心者の方におすすめ。 |
| アルファプラス KBN 261 | 1つあたり3gのH型鉛。ガットの隙間に通して貼れる手軽さ。 | グリップエンド(0時)や12時など、大胆にバランスを変えたい場合に効果的。1つ3g単位の調整なので慎重に。 |
4. 僕がたどり着いた最終セッティング
試行錯誤の結果、僕がHEAD Radicalでたどり着いたセッティングは、ラケットの3時と9時の方向に、それぞれ1gずつリードテープスリムを貼るという形です。

これにより、元グリップの変更でトップライト寄りになったバランスを維持しつつ、フレームの安定性を高め、オフセンターショットへの不安を解消することができました。
5. まとめ:重りを貼る際の「絶対的」な注意点とプロセス
ラケットのカスタマイズは非常に楽しいものですが、道具をいじる前に必ず知っておくべきリスクがあります。
① 最重要:貼りすぎは「怪我」の入り口
重りを貼りすぎると、スイングバランスが崩れてラケットが重くなりすぎ、肘や肩を痛める直接的な原因になります。 15年のテニス経験から言えるのは、数グラムの差が蓄積して、気づかないうちに関節へ大きな負担をかけてしまうということです。 また、カスタムの内容によってはラケットの保証対象外となる可能性もあるため、慎重な判断が必要です。
② 身体を守るための「安全な」調整プロセス
いきなり大きな変更をするのではなく、以下のステップで自分の身体の反応を確かめながら進めてください。
- 「目的」を最小限に絞る: パワー不足、ボレーでの面のブレなど、解決したい課題を一つに絞ります。
- まずは「1g」から始める: 最初は1〜2g程度の極少量から貼り、打感を確かめることが鉄則です。
- 違和感を無視しない: 数分打ってみて、手首や肘に少しでも「いつもと違う重さ」や「嫌な衝撃」を感じたら、無理をせず重りを剥がしてください。
カスタム後のアフターケアも忘れずに
重量を変えたラケットで練習した後は、普段以上に身体への負荷がかかっています。
僕は、練習後の重くなった足や腕を LIHILIS 筋膜リリースガン でケアし、翌日に疲れを残さないようにしています。
また、肩周りの可動域を確保し、スムーズなスイングを助けるために CW-X 柔流 を着用して身体へのストレスを軽減するのも一つの戦略です。


