オーバーグリップを「2枚巻き」にする理由|手が大きくなくても、肩への衝撃を減らせる巻き方のコツ

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はじめに:グリップは「太くする道具」だけではない

オーバーグリップの重ね巻き(2枚巻き)というと、多くの場合「手が大きい人が、グリップを太くするための調整方法」として紹介されます。

しかし、僕が2枚巻きにしている一番の理由は、それとは少し違います。肩への衝撃を和らげるためです。手が特別大きいわけではないのですが、それでも2枚巻きにした方が「しっかりと握れている」という感覚が得られています。この記事では、その理由と、実際の巻き方で気をつけているポイントを紹介します。


なぜ2枚巻きが「肩への衝撃緩和」につながるのか

グリップが1枚(通常巻き)の状態だと、インパクトの瞬間の振動やショックが、グリップ・手のひら・手首を通じてダイレクトに腕・肩へ伝わりやすくなります。

2枚巻きにすることで、グリップ表面と骨格(ラケットの土台)の間にクッション層が1層増える形になります。この「クッションの厚み」が、インパクト時の細かい振動を吸収し、肩まで伝わる衝撃を和らげてくれていると感じています。

以前の記事でも触れましたが、ストリングのセッティング(ハイブリッド化、テンションの調整)と合わせて、グリップも「衝撃吸収の一部」として機能させるという考え方です。ストリング側だけでなく、グリップ側からもアプローチすることで、より体感的な改善につながりました。


「手は大きくない」のに、2枚巻きの方がしっかり握れる理由

一般的に「2枚巻き=手が大きい人向け」というイメージがありますが、僕自身は手が特別大きいタイプではありません。それでも2枚巻きの方が握りやすいと感じるのには、理由があると考えています。

  • グリップ表面の「食いつき」が増す: 単純にグリップの周長が増えることで、指がグリップに触れる面積が広がり、力を入れなくても自然と手のひら全体でホールドできる感覚が強まります
  • 薄いグリップでは、逆に力んでしまう: グリップが細いと、しっかり握ろうとして無意識に力が入りすぎることがあります。適度な太さがあることで、リラックスした状態でも安定して握れるようになりました

「手のサイズに対して適正なグリップ太さ」と「握りやすさ」は、必ずしもイコールではないというのが、実際に試してみての実感です。

余談ですが、ノバク・ジョコビッチ選手も、レザーグリップの上からオーバーグリップを2枚巻きにしているという話を聞いたことがあります。トッププロの世界でも、必ずしも「1枚巻きがシンプルで良い」というわけではなく、握り心地や衝撃吸収を追求した結果として重ね巻きに行き着くケースがあるようです。


使っているグリップの組み合わせ

僕が実際に使っているのは、以下の組み合わせです。

  • 1枚目(下地): GOSEN(ゴーセン)スーパーグリップテープ
  • 2枚目(表面): aktiv(旧ボウブランド)プレミアムウェットオーバーグリップテープ

aktiv(旧ボウブランド)のグリップテープは、ボウブランド時代から使い続けています。個人的には、これが一番だと感じています。


【巻き方のコツ】ハサミ不要で斜めカットを回避する方法

巻き方自体に特別なこだわりはありませんが、1つだけ実践しているちょっとした工夫があります。

多くのテニス用オーバーグリップテープは、巻き始め側の先端がはじめから斜め(テーパー状)にカットされています。グリップエンド(ラケットの底側)からスムーズに巻き始められるよう、最初から片方の端が斜めに細くなっています。

aktivのグリップテープを巻く際には、この特性を利用して、あえてカットされていない方をグリップエンドから巻き始めるようにしています。

手順

  1. 巻き始めの位置: グリップエンド側の「角」から巻き始めます
  2. 巻く方向: カットされていない端からスタートし、グリップの角に沿って巻いていきます
  3. 巻き終わり: 最後まで巻き終えた時点で、テープを斜めにカットする必要がなくなります(カットされている端が、自然と綺麗に処理できる位置に来ます)

通常、グリップテープを巻き終える際は、テープを斜めにカットして角に合わせる必要がありますが、この巻き始めの工夫によって、その手間がなくなります。

ハサミやカッターが手元にない状況(コート脇で急遽巻き直す時など)でも、この巻き方なら対応しやすいというのも、地味に便利なポイントです。


2枚巻きのデメリットも正直に

良いことばかりではありません。実際に試して感じたデメリットも書いておきます。

  • グリップが太くなる: 当然ですが、1枚巻きより確実に太くなります。もともと細めのグリップが好みの方には合わない可能性があります
  • 重量がわずかに増える: グリップテープ1枚分の重量が単純に上乗せされます。数グラム程度ではありますが、シビアにラケットバランスを調整している方は考慮が必要です
  • コストが倍かかる: 単純にグリップテープを2枚分消費するため、消耗品としてのコストは通常の倍になります
  • 打感がダイレクトに伝わりにくくなる: 衝撃吸収と引き換えに、ボールを捉えた際の繊細な感覚が、1枚巻きに比べてやや鈍くなる場合があります。感覚の鋭さを最優先するプレイヤーには不向きかもしれません

こんな人におすすめ

  • テニス後、肩や手首に違和感を感じやすい人
  • グリップが細いと、逆に力んでしまう自覚がある人
  • グリップの摩耗が早く、頻繁に巻き直している人(下地があることで、表面のグリップの傷みも多少緩和されます)

逆に、繊細な打感を最優先したい方や、ラケットの総重量・バランスをシビアに管理している方には、まず1枚巻きのままグリップの銘柄や巻き方のテンションを見直す方が先かもしれません。


まとめ:グリップも「衝撃吸収の一部」として考える

ストリングのセッティングやラケット選びに気を配る人は多いですが、グリップの「巻き方」まで意識している人は意外と少ないかもしれません。

2枚巻きは、単に「グリップを太くする」以上の効果——特に肩への衝撃緩和という点で、僕にとっては欠かせないひと工夫になっています。手が大きくない方でも、一度試してみる価値はあると思います。

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